8/15(金)

きのう寝たのは4時だったのだが，妙に眠りが浅くて，6時と7時に目が覚める．結局7時に起きて，電子メールを読んだりシャワーを浴びたりする．

8時半からオープニングセッションだが，少し遅れて会場付近へ．Pan先生がおられたので挨拶する．会場は4階で，ホテルの部屋とつながっているので直接会場に行ったのだが，会議の受付は1階だったようで，しかたなく一度1階に戻って受付をすませる．受付は学生のバイトらしく，慣れない感じでやっていたが，受付のシステムがしっかりしていて，割とスムーズに受付完了．

今回のバッグは特に特徴のない黒いビジネスバッグ．その中に，ありえない厚さの予稿集が入っている．頼むから来年はCD-ROMにしてくれ．おみやげも付いていたが，ガラス製の文鎮．ただでさえ予稿集が重いというのに，もっと軽い何かにしてくれよう．

というわけで，受付の後でプレナリー会場へ．オープニングセッションでは，会議全体の様子(採択率51%とか)，来年は京都(立命館)で開催，などの話があった．

オープニングセッションの後は最初のプレナリー．Reversible Watermarkingがテーマで，HPのTon Kalkerによる講演．面白そうなテーマだったのだが，PAが悪くて何を言っているのかほとんど聞こえない．(後でわかったが，この人はもともとボソボソとしゃべる人らしい．) 講演の最初の方はスライドなしで，途中からスライドを使ったのだが字が小さくて全く読めない．残念ながら何の話なのかさっぱりわからなかった．

そのあとコーヒーブレイク．朝食を食べてないので，ここでお菓子を食べて元気を出す．

コーヒーブレイクの後は，Wired and Wireless Multimedia Applicationsのセッションを聞く．今回のセッション会場は「最大30人」とか書いてあって，実質最大20人，平均で入っている人が15人ぐらいというところか．

Wired and Wirelessとか書いてあるが，特にネットワークとは関係ないアプリケーションの話も入っている．8件中4件がNo Show．

Queueing Property for Different Type of Self-similar Traffics (東海大)
最近流行の？自己相似なトラフィックモデルによるルータでのキューの長さのシミュレーション．パレート分布(パワー則か？)を仮定して，そのパラメータと TCP/UDPの違いによってキューの長さがどう変わるかを分析している．分布のパラメータが実際のどういう現象に対応しているのかがよくわからなかった．
An Approach to Speech Driven Animation (熊本高専)
音声認識の結果から口パクのアニメーションを生成する話．特に新しくない気がするのだが．最近だとGaoMachine氏による初音ミクの3Dモデルで同じことをしてたしなあ．次のアニメ生成の話と合わせて意味がある発表なのかもしれない．
An Animation Engine with the Cubic Spline Interpolation (熊本高専)
手描きアニメを3次スプラインで近似し，それを時間的に補間してアニメの中割りをする話．枠組みとして新しくはないと思うのだが，システムのデモでは2D のアニメがぬるぬる動いていて面白かった．
Performance Framework for P2P Overlay Network (東海大)
本当はこれが1番目の発表だったのだが，発表の女性が具合悪いとかで遅れた．P2Pで検索をする話なのだが，評価・モデル化・検索アルゴリズムのどこに焦点があるのかよくわからなかった．

ここで昼食．昼食は，ホテルの離れにあるホールで取る．ホールに行くあいだに，温室みたいなところを通る．ステージもあるので，何かイベントをやる場所なのかもしれない．

昼食はバイキング形式．日本からきた先生がたといっしょに食べる．

昼食後，1時間ほど午後のセッションまで時間があるので，ホテル裏の公園を散歩する．ホテルと公園の間には門がある．

ここは斯大林(スターリン)公園という場所で，松花江の川沿いに伸びている．天気もよくてとてもなごやかな雰囲気．

松花江の向こう側は太陽島という島で，公園があるらしい．ロープウェイと渡し船がある．

斯大林公園をしばらく行くと，何かの像がある．

この周辺は広場になっていて，屋台みたいなのがちらほらと出ていた．

そこから，中央大街の入口まで歩く．電気屋の店先にステージがあり，何かをやっている．

このへんのおみやげはロシア風のものらしく，俄羅斯(ロシア)みやげ店がそこかしこにある．2つほど中をひやかす．あとで何かをおみやげに買おうかな．

そろそろ時間なので会場に戻り，午後のセッションを聞く．Data Hiding and Steganography (1) のセッションだったのだが，8件中1件しか発表がなかった．これはひどい．

Damageless Information Hiding Technique using Neural Network (慶応大)
マルチメディアデータを入力として，埋めこみたい情報を出力とするニューラルネットワークを学習し，それを送信者・受信者で共有する．そうすると，マルチメディアデータを情報取得の鍵として使うことができる．Information Hidingとは何か違う気がするのだが，面白いかもしれない．

このセッションは発表が1件だけで，あまりに時間が空いたので，部屋に戻って1時間ほど寝る．その後，メールを読んだり論文を書いたり．15:40から次のセッションだったのだが，論文を書いていたら少し遅れて，2番目の発表から聞くことに．Image and Audio Processingのセッション会場に入る．

Perceptually Transparent Information Hiding in G.729 Bitstream (ハルピン工大)
G.729にLSB置換でデータを埋める．場所によってLSB置換による誤差が違うので，Covering Codeというのを使ってその影響を軽減するのだが，肝心なCovering Codeの部分がよく理解できなかった．
Compressed Domain Perceptual Hashing for MELP Coded Speech (ハルピン工大)
MELP圧縮された音声に対してfingerprintを計算する話．MELP符号化するときのＬＳＰ係数がほぼ正規分布するということで，それが平均値より上か下かで(LSP係数×フレーム数)ビットのハッシュを作る．ハッシュのユニークネスと攻撃に対する頑健性は良いようだが，固定長でないものがハッシュと呼べるのかどうかはまた別な問題か．

このセッションはこれで終わり．8件中3件しか発表がない．IIHMSPは毎回No Showが多いけど，今回は特にひどい気がする．いいのかこれで．

時間があるので，また部屋に戻って論文を書いたり，明日の発表の手直し．

6時半からConference Dinner なので6時ごろに会場に行ってみる．会場は昼と同じなのだが，行ってみると形式も昼と同じようなバイキングらしい．まだ誰もいないようだったので，近くを少し散歩する．